ネットのニュースで「芥川賞沼田さん 直木賞佐藤さん」と書いてあるのを見た。
佐藤正午の本なら当ブログでも少しは扱っているので「書くインタビュー」の記事を読み返してみると、なぜかこの本は「2」で完結していると自信満々に書いているが嘘である。
実はその後に「3」も出ていて、受賞作の「月の満ち欠け」の裏話になっている。
二十年ぶりに長編小説を書き下ろすことになった作家。いつもの雑誌連載とはちがって、書き下ろしは「書いても書いても原稿料を貰えない」。そんな定収入ゼロの世知辛い執筆生活に作家を駆り立てたのは、十五年以上前に編集者とかわした口約束と、みずからの身に起こった“種田くん現象”なる心の叫びだった。現代作家の中でも指折りの小説名人・佐藤正午が、「小説を書くこと」について見つめ直した一年半。書き下ろしの執筆中には、『鳩の撃退法』が山田風太郎賞を受賞という吉報も舞いこむ。新たな代表作『月の満ち欠け』の執筆開始から第一稿完成までの生の声。
なぜそういった勘違いをしたのか、よく覚えていない。しかし今や世の中で最も注目されている小説の楽屋裏を扱った本なので、「1」「2」と共に売れるはずである。間違っていた部分は訂正したので、ついでに宣伝しておきたい。