めちゃくちゃブックス

読んだ本の感想やメモなど

歴史

「火の鳥(乱世編)」手塚治虫 その3

最後まで読むと、やはり記憶の通りあまり後味が良くない。 ただ以前読んだ時と違って「ここまでは平家物語」「ここからは手塚治虫の創作」という線引きがそこそこ自分でもできるのが大きな違いだろうか。 終盤で源頼朝と源義経が対立するくだりも、実は「火…

「火の鳥(乱世編)」手塚治虫 その2

確か、朝日ソノラマ版の冒頭には作者の言葉があり「乱世編には本物の火の鳥が出てきません」とはっきり書いてあった記憶がある。 連作長編という概念も子供が理解するにはやや難しいものだが、その中でもまた例外的な存在ということになる。 しかも、さりげ…

「火の鳥(乱世編)」手塚治虫 その1

「平家物語」関連の本を読みたくなってきたので、NHKの紹介番組のテキストなどと併せて「火の鳥(乱世編)」も読み返してみた。 火の鳥7 乱世編(上) (角川文庫) 作者:手塚 治虫 KADOKAWA Amazon 「火の鳥」は特に未来編と乱世編が印象深いので、何度も読んで…

「源平盛衰記」福田清人

歴史に関する知識が小学~中学生レベルで止まっているので、まずいと思い歴史関係の新書などを少し読んでいる。 フィクションや古典文学も読もうとして「平家物語」近辺を読んでいるのだが、いきなり原文を読むのはきつい。 「新選組」周辺を理解するのに、…

「幕末奇談」子母澤 寛

子母澤寛といえば新選組三部作が有名だが、そっちは図書館になかったので代打のつもりで借りたのが「幕末奇談」である。 前半は「幕末研究」で語り口がいかにも江戸弁っぽい喋りの雰囲気の残る文章、後半の「露宿洞雑筆」になると、さらにくだけた調子で短い…

「新選組血風録」司馬遼太郎

このところ、新選組や明治維新に関する本を集中的に読んでいる。時代背景も人物も、何となくゴチャゴチャしていてよく分からないので避けていたジャンルだが、次第に成り行きが見えてくるようになったせいか、たいへん面白い。

「死ぬことと見つけたり〈下〉」隆慶一郎

下巻は第八話から十五話まで。最後まで読むと、作者が残した梗概(第十六、十七話)とその後のプランらしきものが編集部によってまとめられていて、概要はつかめるようになっている。

「凡宰伝」佐野眞一

「ブッチホン」をかけてくる人、とか「冷めたピザ」「鈍牛」「ボキャ貧」といった評言、そして「平成」と書かれた色紙を出した平成おじさん、として有名な総理大臣(だった)、小渕恵三の評伝。並行して何冊も本を読んでいるので時間がかかってしまった。

「街道をゆく 31 愛蘭土紀行Ⅱ」司馬遼太郎

Ⅰの続き。面白そうな所をポツポツ拾い読みするのと、前から順番に読み進んでゆく読み方とを並行して行っていたので、いつのまに読むところが無くなったという変な読み終え方であった。

「街道をゆく 30 愛蘭土紀行Ⅰ」司馬遼太郎

山本夏彦より簡潔で辛辣なことを言っている本はないかと探し求めているうちに箴言集を読むようになり、さらに聖書を読んでいるうちに、なぜかケルト民話やファンタジーを読むようになってしまった。

「『悪魔祓い』の戦後史 進歩的文化人の言論と責任」稲垣武

タイトルにある通り、いわゆる左翼の「進歩的文化人」の発言を取り上げ、それがいかに間違っているかを検証した本である。

「二十世紀」橋本治

「二十世紀」は2001年の1月に出た本で、20世紀の100年を1年ごとに4ページのコラムで描いたもの。それを橋本治が一人でやるのだから凄い。

「同日同刻」山田風太郎

太平洋戦争の最初の一日、および終戦までの最後の十五日間の記録を整理し「同日」「同刻」のものを並べたノンフィクションで、いま風に言うとあっちこっちの本からコピペしたような、それでいて編集センスの光る本。