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「マキとマミ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~」町田粥

 

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前回のコレクター心理を書いた本と近い、ファン心理というかオタク活動をする女性二人(プラス弟やその周辺の人々)を描いた漫画で、現在のところ2巻まで出ている。

 

マキとマミ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~ (MFCジーンピクシブシリーズ)

マキとマミ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~ (MFCジーンピクシブシリーズ)

 
マキとマミ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~ (2) (MFCジーンピクシブシリーズ)
 

 

タイトルにもある「衰退ジャンル」とは、公式のゲームソフトの販売なりグッズなりの製作がほぼ終了していて、ほとんど新しい動きがないジャンルを指している。

コレクターの場合は熱狂の炎に火がつくスピードも速く、ゴールも設定しやすく、飽きるも飽きないも自由だが、この漫画の登場人物二人は「飽きる」という能力が欠落しているというか、最初の熱狂を維持する力が猛烈に強く、ほんの僅かな情報を餌にして逞しく生き続けているような状態である。

その情熱を会社の同僚には隠していたり、同じ衰退ジャンルの仲間の間では伝説的なレベルで有名だったりと、なかなか忙しい。

単に「好き」というレベルを過ぎて「尊い」「生まれてきてくれてありがとう」といった表現は何となく知っていたが、特定の俳優を応援するために「同じブロマイドを何枚も購入する」というのは初めて知った(そういう買い方をすると本人の元へお金が流れやすいとのこと)。

あるいは、グッズを作るメーカーの株主になって、総会に出て意見することを夢想したり、関係のないラブソングを好きなキャラクターに当てはめたり、やることなすこと考えることがみな楽しそうでいい。

 

 

2巻の巻末に対談やおまけ漫画があって、最後の最後のページにあった作者のコメントが泣かせる。

 

オタクの話は愛と知識に溢れ 

正直に愛を語る場はひたすら

心地よくて幸せな場所ですね…!

個人的には長らく求め

憧れていた体験です

 

ここまで読んでやっと気づいたのだが、自分もよく考えたら読書会を行うことで、好きな作家について人前で初めて語ったのである。それで参加者の反応が良かったり、感想がメールで届いたりすると嬉しいものなので、この漫画に出てくるような強引な布教活動とそう遠くはないのであった。