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読んだ本の感想やメモなど

「殺したい蕎麦屋」椎名誠

 

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ツイッターでこんなことをつぶやくと炎上しそうなレベルの、そして思わず手にとってみたくなるほど物騒なタイトルである。タイトルだけでいうと椎名誠は「ハーケンと夏みかん」や「春画」も素晴らしいが、全著作中、屈指の名タイトルではないだろうか。

殺したい蕎麦屋 (新潮文庫)

殺したい蕎麦屋 (新潮文庫)

 
ハーケンと夏みかん (集英社文庫)

ハーケンと夏みかん (集英社文庫)

 
春画 (集英社文庫)

春画 (集英社文庫)

 

 

気になる表題作は筒井康隆の「走る取的」のような、現実の範囲内で何か異常なことが起こって、それが次第にエスカレートするタイプの短編かなと思ったが、高級な蕎麦屋は殺したくなるほど蕎麦の量が少ないというエッセーだった。

この本全体も短い連載エッセーを集めた本で、犬の話あり、旅の話あり、回顧話ありで、ほどほどにセンチメンタルで、適度に怒っていて、読書の話もちょっとあり、椎名誠の全エッセーの縮小的カタログのような本である。

で、話題があれこれ広いので、サラッとすぐに読めてしまう。他の本と違う点というと、せいぜい中盤に車の話が出てくる程度で、椎名誠はジープにでも乗っていそうだが、ベンツに乗っているとは意外だった。しかもベンツにあちこち傷をつけても平気なのだという。