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「刑務所の中」花輪和一

 

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花輪和一の漫画「刑務所の中」を読んだ。

刑務所の中といえば、狭い、寒い、暗い、そして、まずい食事……、というイメージがある。しかし現実はそうでもないらしく、この漫画で紹介されている食事のメニューは以下のようなもの。

 

・麦飯
・吸い物(ゴボウ、ネギ、椎茸、ナルト巻き)
・ニシン焼きあんかけ
・根菜煮
・キュウリ漬け

↑けっこう良くないだろうか?

別の日も見てみると、

・麦飯
・ウマ煮(白菜、豚肉、ナルト巻き、人参)
・シューマイ(カラシ付き)
・タマゴ焼き(ネギ入り)

↑やっぱり良い!

毎日毎日、このレベルで違ったメニューが用意されているのだ。

 

刑務所の中 (講談社漫画文庫)

刑務所の中 (講談社漫画文庫)

 

 

カレーの日はこうなっている。

・麦飯
・カレー(豚肉、タマネギ、人参、ジャガイモ、グリーンピース)
・野菜サラダ(キュウリ、人参)
・福神漬け
トンカツ

↑カレーは認めるが、「トンカツ」もつくのか?トンカツも?トンカツも?
トンカツも!!!

と、この辺からこちらの予想するレベルを大幅に越えはじめてくる。

で、ここからが本題なのだが、刑務所では12月31日の夜に、年越し蕎麦とおせち料理を兼ねた料理が出るという。

皆さん、心の準備はいいですか?

では、メニューをご覧あれ。


・もりそば(ネギ、わさび付き)

・エビとチキンフライ

・鮭切り身焼き

・漬け物

・ニシン昆布巻き

・ヒレカツ

・白米のピラフ

・春雨スープ

・卵焼き

・ようかん半分

・鯛練り

と、これが絵に描いてあるメニュー。

さらによく見ると、せんキャベツらしきものもヒレカツの下に敷かれている。

細かいようだが本当だ。

これに、

・小ぶりのミカン三個

・袋菓子

もつくという。

おいおい!

豪華だよ!

と思うでしょう皆さん。

正直な話、我が家の大晦日の料理をここに告白するのがためらわれる程の豪華さだ。

いや、冷静に考えてみれば、

「これは大晦日の夕食と、元日の朝食を兼ねているのでは?」

「一年のうちで一日だけ、大晦日は四食必要になるからね」

という推理も成り立つ……。


と思っている皆さん。

元日の朝食は朝食で、また別に用意されているのだ!


・麦飯

・雑煮(豚肉、さやえんどう、丸型の餅2個)

・ニシンの佃煮

・鮭缶

↑おいおい!二食分くらいになってないか?

餅中心か飯中心か、ハッキリ決めろよ!正直言って、俺はその四品のうち二品くらいの質と量ですませたよ!

話はまだ続く。

昼もあるのだ。


・白米

・すき(牛肉、豆腐、しらたき、白菜)

・おふくろ(油揚げの中に肉野菜・ひじき入り)

・茶碗蒸し

・奈良漬け

・パインジュース

↑「」でかぶってるよ!両方必要なのかよ!

しかも囚人が漫画の中で「正月三日で四キロ体重増えた」とか言ってるよ!


思うにこれは、中にいた方がいいと思わせて反抗心を押さえたり、教育的な効果を高めたり、後々恨みを持たれないようにするための餌なのではないだろうか?

「食い物の恨みは恐ろしい」というし、刑務所のメニューが豪華になる傾向はいわば論理的必然なのかもしれない。

とにかく、これでは逆に檻の外にいる人間が中のメニューに嫉妬して恨みたくなるよな、と思うほどのレベルなのであった。

最後に唐突だが、ちびまる子ちゃんに出てくる「花輪くん」という名前はこの人がルーツである(「ガロ」系の人が全部モデルになっているとのこと)。