めちゃくちゃブックス

読んだ本の感想やメモなど

本から電話がかかってくる

 

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「本から電話がかかってくる」というサービスはどうか。

利用者に愛読書を一冊あげてもらい、どういう点が好きか、どのような思い出があるか、等、問診票のようなものを書いて提出してもらう。

数日すると、利用者に電話がかかってくる。

 

「こんにちは!どうも!あなたの愛読書の『竜馬がゆく』です!」

「うわ!感激だなあ!」

「長年、読んでくれてありがとう!表紙はボロボロだけど、日本の夜明けは近いぜよ!」

 

竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)

竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)

 

 

「竜馬さんは天国でお元気ですか?」

「いや坂本竜馬そのものじゃなくて、あくまでも本の『竜馬がゆく』です!」

「あっ、そうか」

「そうなんです!」

「で、何巻?」

「えっ……」

「何巻ですか?」

「今日は第一巻です!」

「第一巻は、昨日の帰りのバスの網棚に置いてきちゃったんだよね~」

「はっはっは!こうして再会できるとは、思いも寄らなかったですぜよ!」

「はやく戻ってこいよな!」

「それは無理ですけど……」

「頼むから、戻ってきてくれよ!愛読書なんだよ!」

「そうですよね~、(資料を見ながら)小学校6年生の時にお小遣いで買っていただいて以来、長年のお付き合いですよね~」

「今晩、帰ってこいよ!維新の話題で飲み明かそうぜ!」

「いやそれ無理なんで……」

「無理ってどういうことだよ!お前『竜馬がゆく』の第一巻なんだろ?」

「違うんです!」

「えっ!」

「本当の正体は……」

「何なんだ?」

「『怪人二十面相』なんです!」

「何だって?じゃあ、さっきまでの話は……」

「ハハハハハ、その通り!変装していたのだ」

「これは見事に騙されたぞ!さすがは二十面相!」

「ハハハハハ、また会おう(ガチャ)!」

「あっ、待てー!」

 

こんな風に終わればまだマシな方だが、何でも答えられる筈はないので、思いがけない質問が来たりしたら返答に困るだろう。

もし誰かがやるなら、自分はサービスを受ける側になって「細雪」とか「残像に口紅を」とか「文体練習」などなどと話してみたい。