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めちゃくちゃブックス

読んだ本の感想やメモなど

「ほげちゃん」やぎたみこ

 

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「ほげちゃん」は、このタイトルにこの表紙という時点で既に、本に手を伸ばしたくなるような力を持っている絵本である。

 

ほげちゃん

ほげちゃん

 

 

ほげちゃんは、何のぬいぐるみだか分からないような↑この顔つきのせいで、たちまち家族に受け入れられる。

ところが、余りにもすんなりと受け入れられすぎて、ほとんど何をしても構わない、どう乱暴に扱っても平気の平左だという、いわば虐げられているような状態にまでエスカレートしてくる。ほとんど家族同様の親密な存在として受け入れられているからこそ「どうなろうと完全無視」に近い状態になっているので、そこが何とも冷たく同時に暖かみもあるという悲喜劇である。この前半部分の絵と文章にギャップがあって、読者のツッコミ待ち状態になっているところが面白い。

後半は、ほげちゃんの鬱憤がたまりにたまって大爆発する、という展開になるのだが、大人でも子どもでもぬいぐるみでも、大抵はみな何かを我慢しているものなので、ほげちゃんは皆の代弁者でもある。

読むと気分がさっぱりする、カタルシス(浄化)作用のあるコメディなので、誰にでもお勧めできる。また、脇役の猫も助演でいい味を添えている。